FT-901 CW Interfaceの実際

オリジナルのままではStart Up Distortion 問題は解消出来ません
気になり始めたら気になって仕方ないので思い切って本体を改造する根本的な解決策が必要です。
先ずタイミングを検討すると前に記述したタイミングチャートが理想これを実現する回路を考える事にします。
次に示す回路は前にFT-101ZDで実験して好結果を得たものです。
動作について説明するまでもないでしょうが、キーダウンと同時に終段アンプ以外をアンテナリレーを含めて送信状態にし 少し遅れてアンプのバイアスを送信状態にします。 キーアップではアンプのバイアスを戻し 少し遅れて全ての動作を送信から受信状態に戻して一連の動作を終了します。
まさしく正しいタイミングで動作する事を実現しています。要は短点でも長点送出でも同じタイミングで動作するインターフェイス回路です。
インターフェイス回路基板とリレー群を実機に配置すると下図のごとくになりました。オリジナルのリレーを高速な部品に換装 回路をUB基板上に組み写真様に取り付けました。
左図は実機のアンテナの出力波形を観測したものです。
短点一個を出力した時の波形で見事に前縁の歪がないです。
オシロの設定は10mS/DIV.。

赤線の区間がキーイング波形で 実際には受信がミュート状態です。
最下段の波形がキーパドルの接点信号でオシロのトリガーです。

電波は前縁が約8mS遅れており 後ろはキーアップと同時に出力が終っている事が確認出来ます。

理想的な状態でしょう。